1-1:線形代数
要点まとめ
固有値・固有ベクトルの求め、対角化を行うことで行列の累乗の計算を簡易に行える。 また、長方行列については左特異ベクトル、右特異ベクトルと固有値を用いることで、主成分分析に利用される。 と とが直交行列になることを覚えておくと、役に立つ。
固有値・固有ベクトル
行列 に対して、 となるベクトル を固有ベクトルといい、 を固有値と言う。
演習
について
を解くと、
のとき、固有ベクトルは、
のとき、固有ベクトルは、
対角化
固有値を対角線上に並べた対角行列 と 対応する固有ベクトルを並べた行列 を用いて、
と表される。 これより
下記の様に累乗が容易に求められるメリットが有る。
長方行列の特異値
長方行列 に対して、特異値 と 左特異ベクトル と 右特異ベクトル とを用いて下記のように定義される。
(1) より、
(2) より、
(3) の と (4)の は正方行列なので、固有値、固有ベクトルを求めるのと同様に、特異値 と 左特異ベクトル と 右特異ベクトル を求められる。
左特異ベクトル を並べた行列 、
固有値を対角に並べた行列 、
右特異ベクトル を並べた行列
を用いて、下記のように表すことができる。